本物のみりんが欲しいけど、選び方がわからない!
高いみりんと安いみりんは、なにが違うの?
色々なみりんがあって迷いますよね。
価格もピンキリで数百円のものから1,000円を超えるものまでさまざま。
価格の違いは、原料と製造方法です。
コストを抑えるために中には、本来のみりんからは遠くかけ離れている商品も…。
それらも含めて、すべて「みりん」として販売されているので、迷ってしまうのも当然です。
そこでこの記事では、本物のみりんの見分け方と、おすすめのみりんを紹介します。
簡単に見分けるポイントはたったの2つのだけ!最後まで読めば簡単に見分けることができ、メーカーや価格に左右されないみりん選びができるようになりますよ。
ぜひ最後までご覧ください!
- みりんの違い
- みりんの見分け方
- おすすめのみりん
\余計なものを摂り込まない!/
からだにいい食品を摂るより、からだに悪いものを避ける無添加生活がおすすめ♡
- ずぼらな働く母
- 息子(ぼく)のアトピーを食事で改善
- 添加物や農薬をさけた自然な暮らしをしている(5年)
- 家族(主にぼく)想いで添加物や農薬にくわしい
- 無添加食品が好き
みりんの種類は3種類
スーパーに「みりん」として販売されるものは以下の3種類あり、昔から”みりん”と呼んでいるのは、「本みりん」だけです。
- 本みりん
- 発酵調味料
- みりん風調味料
もともとは「本みりん」だけが、”みりん”でしたが、戦後の食糧難から本みりんの製造が禁じられたことや、本みりんが酒屋でしか取り扱えなかったことなどの理由から、みりんの代替品である「発酵調味料」や「みりん風調味料」が生まれ、
それらもまとめて「みりん」と呼ぶようになりました。
その際に、もともと”みりん”と呼んでいたものを「本みりん」と呼ぶようになったそうです。
そんな「みりん」ですが、成分や製造工程はそれぞれまったく異なります。
おもな違い4点
- 製法
- 原料
- 熟成期間
- アルコールの有無
くわしくはこちらの表をチェックしましょう。
みりんのまとめ
本みりん | 発酵調味料 | みりん風調味料 | ||
(伝統的製法) | (ふつうの製法) | |||
原料 | 焼酎 | もち米・米こうじ・もち米・米こうじ・醸造アルコール・糖類(水あめ等) | 水あめ(糖類)、米・米こうじの醸造調味料、食塩、アルコールなど | ブドウ糖・砂糖・ アルコール・発酵調味料・ 化学調味料・食塩等 |
添加物 | 入っていないことが多い | 糖類のみ | 自由 | 自由 |
製造期間 | 1年以上 | 3ヶ月程度 | さまざま | まぜたら完成 |
アルコール | 約14% | 約14% | 約10% | ほとんど無い |
本みりんの中でも製法により2つに分けられます!
ではそれぞれ詳しく確認しましょう。
本みりんとは?
簡単に言うと、本みりんは、“お米からできた甘いお酒”。
江戸時代には、お酒として女性に人気だったそうです。
本みりんは、「米」、「米こうじ」、「焼酎(または醸造アルコール)」を糖化、熟成して作られます。
実はみりんは発酵食品ではないんです
本みりんは原料や製法が安心
わたしがおすすめするのは、「本みりん」です。
本みりんをおすすめする理由はこちらの2点。
- 原材料や製法が安心なものが多い
- 本来のみりんの効果は「本みりん」だけ
①原材料や製法が安心なものが多い
本みりんはお酒の扱いになるため、酒税法が適用されます。
そのため法律で、原材料が指定されています。
- 原料・・・米、米こうじ、焼酎(または醸造アルコール)のみ
- 添加物・・・糖類のみ
さらに、米の使用量は「米以外の原材料は、米の重量の2.5倍以下」と定められているため、約28%以上はお米を使う必要があります。
②本来のみりんの効果は「本みりん」だけ
本みりんの主な成分は、糖、アミノ酸、有機酸、香気成分、アルコールの5つです。
これらは、さまざまな調理効果を発揮します。
「みりんの成分」の効果
- まろやかな甘み
- コク深いうまみ(アミノ酸)
- かおり
みりんに含まれる「焼酎(アルコール)」の効果
- 照りやツヤ
- うまみやコク
- 臭み消し
- 煮崩れを防ぐ
- 味しみをよくする
本来のみりんの効能は、
「本みりん」だけ!
けどけど…
本みりんでも、原料や価格が違うのはなんで?
それは本みりんの中でも2種類あるから!
伝統的製法とふつうのみりんの2つに分けることができる!
違いは、「原料」と「熟成期間」
- 伝統的製法・・・米焼酎を使って長らく熟成させたものが多い
- ふつうの製法・・・醸造アルコールを使って糖類を添加し、短い熟成期間のものが多い
ではそれぞれ詳しく確認しましょう。
伝統的製法の本みりんは、最上級
伝統的製法の本みりんの原料はこれだけ!
原料 | もち米・米こうじ・焼酎 |
熟成期間 | 1年以上 |
伝統的製法の本みりんは、江戸時代に確立された伝統的な製法で作られたものです。
原料はもち米・米麹・本格焼酎の3つだけ!
1年以上もの長い間、糖化熟成させて作るため、甘味と自然の旨みをもち、そのまま飲んでもリキュール感覚でおいしい、最上級の本みりんです。
ポイントは「アルコール」と「熟成期間」
伝統的製法の本みりんは、熟成期間や主原料となるアルコールの種類が違う!
飲んだ時の味・香りがとても上品でまろやか♡
今までみりんを飲むという発想はなかったですが、飲んでみると本当においしい!
わたしはもともとお酒は苦手ですが、
これならおいしく飲めます。
料理ももちろん、ぐんとおいしくなりますよ!
ふつうの本みりんは、新しく開発された製法で作られたもの
原料 | もち米・米こうじ・醸造アルコール・糖類(水あめ等) |
熟成期間 | 3ヶ月程度 |
戦後、新しく開発された製法で、
加圧蒸煮や高温液化などの処理により、短期間で作られたもの。
本みりんのほとんどは、これです。
同じ量のもち米から、伝統的製法の約3倍の量のみりんを作ることができるため、お手頃価格。
また、糖類を追加しているため、甘さが強すぎておいしく飲むことはできません。
発酵調味料
原料 | 水あめ(糖類)、米・米こうじの醸造調味料、食塩、アルコール など |
うるち米を麹で糖化し、酵母によって醸酵させて、糖類やアルコールと合わせた、みりんに似せた調味料のひとつ。
稀にみりんと合わせたものもあります。
塩を加えて調整してあるため、酒類には該当しません。そのため、酒税がかからず、お手頃価格です。
単体ではまずくて飲めたものではありません。
みりん風調味料
原料 | ブドウ糖・砂糖・アルコール・発酵調味料・化学調味料・食塩等 |
こちらもみりんに似せた調味料のひとつです。
みりんとは全くの別物で、原料も製法も全く異なる、ただの甘味料です。
戦後になってからできた調味料で、ブドウ糖や水あめなどの糖類、グルタミン酸、香料を混ぜ合わせたもの。
これには、アルコールさえ含まれていませんので、酒税がかからないことと、原材料に添加物が多く使われているため、低価格です。
添加物だらけなことと、みりんの効能は期待できないと思っているので、わたしは数年も買っていません。
本みりんの見分け方
ここからは本みりんを見分ける方法をご説明します。
見分けるポイントはたったの2つ!簡単に見分けることができますよ!
- 本みりんは、「品名」で見分ける
- 伝統的製法の本みりんは、「原料」で見分ける
本みりんの見分け方①:品名や名称が「本みりん」のもの
これを選ぶ!
品名や名称が、「本みりん」
各みりんの品目名はこちら。
みりん | 品目名 |
---|---|
本みりん(伝統的製法) | 本みりん |
ふつうの本みりん | 本みりん |
発酵調味料 | 発酵調味料、醸造調味料 |
みりん風調味料 | みりん風調味料 |
本みりんは必ず「本みりん」と表示されています。
「本みりん」と表示されているものを選びましょう!
【注意】「本みりん」でも安価なものには気を付けて!
安価な本みりんには注意!
安価な本みりんには、「米以外の原料」が多く使われている
品名や名称が、「本みりん」のものを!をとお話しましたが、同じ本みりんでも価格がさまざまですよね。
ふつうの本みりんだと、倍近く違うものも。
この価格の違いは、「原料」の違いであることが多いです。
例えば、本みりんに唯一認められている添加物「糖類」。
糖類は、本みりん全体の25%までは添加していいこととなっています。
たくさん添加すれば、その分米を減らすことができるので、
安価なものには、「糖類」などの米以外の原料が多く含まれている場合が多いのです。
やはり、米や焼酎の割合の多い本みりんを選びたいところ。
原料をこだわっている場合は、
「米の使用量2倍」などとパッケージに表記してあることが多い!
本みりんの見分け方②:伝統的製法は「原料」で見分ける
続いて、伝統的製法の本みりんの見分け方です。
伝統的製法の本みりんとふつうの本みりんの違いは「原料」と「製法」。
パッケージ上では、「原料」で見分けることができます。
伝統的製法の本みりんの原料はこの3つ!
「もち米」「米こうじ」「焼酎」
伝統的製法の本みりんは、「もち米」「米こうじ」「焼酎」だけでできています。
これはメーカーによる違いはなく、どのメーカーでも同じです。
原料欄をチェックしましょう。
※ふつうの本みりんの原料は「もち米」「米こうじ」「醸造アルコール」「糖類(水あめ等)」です。
違いは「アルコール」と「糖類」
伝統的製法とふつうの本みりんの違いは、「アルコール」と「糖類」です。
まずはアルコール。
伝統的製法の本みりんは「焼酎」。
ふつうの本みりんは「醸造アルコール」を使っています。
伝統的製法のみりんでよく使われる「米焼酎」は香り豊かで、それだけでおいしいみりんができそうですよね。
対してふつうの本みりんに使われる「醸造アルコール」は味やかおりはほとんどなく、糖類を添加して甘みを付けていきます。
また、「糖類」を使っているため、とても強い甘みがついています。
度数45%を超えるまで蒸留した食用エタノールのこと。
香りや味はほとんどない。
原料は、輸入作物(サトウキビや米、とうもろこしなど)である場合が多い。
米国からの輸入とうもろこしの92%が遺伝子組み換え!
たとえ「国内製造」と書かれていても、「国内で作った」だけなので、原料は輸入作物の可能性が高い。
遺伝子組み換え作物とは?
手間をかけずに大量に作物を収穫するために、「害虫に強く」「特定の除草剤が効かない」ように遺伝子情報を操作された作物。
がんや白血病などのリスクがあると言われています。
おすすめの伝統的製法の本みりん
ここからは、わたしのうちの台所で実際に常備している、伝統的製法の本みりん2品と、発酵調味料をご紹介します。
伝統的製法の本みりんはたくさんありますが、どれもそれなりのお値段がするんですよね。
継続的に使うものなので、良いものでも高すぎるものは続けることができません。
そこで、無添加生活歴5年目のわたしが実際に使っている、品質と価格のバランスの取れているもの(つまり、安くていいもの!)をご紹介します。
- 伝統的製法の本みりん
- 原材料は「もち米・米こうじ・焼酎」だけ
- なんとか続けていける価格
今でも安くていいもの探しのパトロールはしていますが、なかなか巡り合うことができません。
今回ご紹介できるのは、たった2つだけですが、厳選の2選になりますので、ぜひ参考にしてくださいね!
李白の純米本みりん
仕込みから3年もの年月をかけて作った、おいしすぎる本みりん!
概要
- 原材料・・・もち米、米焼酎、米麹
- 価格・・・720ml 1,200 円程度
- そのほか・・・原材料はすべて自社製造!3年もの年月をかけて作られています!
コメント
飲んでも旨い!伝統製法の本みりんです!
製造に3年かけているため、製造が追いつかないほどの人気のようです。
通常の味醂の仕込み配合より麹を多く使用しているため、米由来のコクや旨味が強く、深い味わいです。料理に使えば、コクと旨味を存分に引き出し、いつもの料理をさらにおいしくしてくれます。 アイスクリームにかけたり、ロックで飲むのもおすすめです。
李白酒造有限会社公式HP
角谷文治郎商店の有機三州味醂
原料はすべて有機!なにもかも最高な本みりん!
概要
- 原材料・・・有機もち米(宮城県・山形県)、有機米こうじ(宮城・山形県産有機米)、有機米焼酎(宮城・山形県産有機米 自社港本町蔵製)
- 価格・・・720ml 1,200 円程度
- そのほか・・・醸造に約3ヶ月、さらに熟成には約2年!
コメント
角谷文治郎商店さんは、創業以来100余年、昔ながらの製法でみりんを造り続けており、
こちらのみりんは一升瓶1本(1.8L)のみりんを造るために、お米一升を使ってつくる「米一升、みりん一升」。
しかも、3つの原料ぜーんぶ、有機!
貴重な国産の有機原料だけを使ったみりんの中では、良心価格なので使い続けています。
※別のメーカーでは、360mlで900円程度でした。
もちろん、のんでもおいしいですよ!
味の母
発酵調味料だけど、これだけは別格!
お酒の風味とみりんのうまみが一緒になった調味料
概要
- 原材料・・・米(国産)、米こうじ、食塩
- 価格・・・720ml 1,000 円程度
- そのほか・・・「みりんのうまみ」と「酒の風味」を併せ持った発酵調味料
コメント
まさに味の母!
これ1本で、お酒とみりんの効果があり、不思議なことに、これを使うと味が決まります!
これを入れるだけで煮物の味がしまるというか…
お酒とみりんを入れた時とも違うような…。
- 「みりん大さじ1と酒大さじ1」必要な場合、どうすればいいの?
-
「味の母」大さじ1でOK
- 砂糖と同じあまさ?
-
砂糖の1/3程度の甘さ。お好みで調整を。
おすすめのふつうの本みりん
伝統的製法の本みりんはちょっと高い…まずは、本みりんを試してみたい!という方はこちらを。
ふつうの本みりんの中でも、「米が多く、糖類が少ないもの」をご紹介します。
こちらも参考にしてみてくださいね!
タカラ本みりん「国産米100%」純米
国産米100%使用!糖類の添加なし!
概要
- 原材料・・・米(国産)、もち米 (国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール(国内製造)
- 価格・・・500ml 500 円程度
- そのほか・・・サイズ展開が色々あり、調節ボトルで使いやすい
コメント
原料は国産米とアルコールだけ!
標準的製法としてはめずらしい糖類が添加されていない本みりんです!
その分、ちょっとお高め。
マンジョウ米麹こだわり仕込み本みりん
国産米100%使用!米の量は通常の2倍使用!
概要
- 原材料・・・米(国産)、もち米(国産)、米こうじ(国産米)、醸造アルコール(国内製造)、糖類(国内製造)
- 価格・・・450ml 300 円程度
- そのほか・・・サイズ展開が色々あり、調節ボトルで使いやすい
コメント
国産米を100%使用し、100%国内で醸造した本みりんです。
米の量は2倍!
さらに米の量が多いものもあります
マンジョウ 米麹こだわり仕込み 純米本みりん
同メーカーで米麹を3倍使った本みりんもありますよ!
みりんの他にも気を付けたい食べ物は、「スーパーの野菜」
ところで、みりんの他にも気を付けたい食べ物があるとご存じですか?
それは野菜です!
日本は農薬大国で、実際にスーパーに並ぶ野菜の中には、発がん性物質を含むものや脳神経に悪影響を及ぼす物質を含んだ野菜があります。
国産=安心ではない!
特に子供や妊婦さんへの影響が大きいと言われており、気を付けたい食べ物です。
こちらの記事では、一般的なスーパーの野菜が具体的にどのように危険なのか詳しく解説しています。
スーパーで野菜を買っている方はのぞいてみてくださいね。
まとめ
ほんもののみりんの見分け方をご説明しました。
みりんには、「本みりん」「発酵調味料」「みりん風調味料」の3種がありますが、本来のみりんは「本みりん」。
その中でも、むかしながらの製法でこだわりの原料で作られるみりんは「本みりん(伝統的製法)」。
どのみりんも、「品名」と「原料」で簡単に見分けることができます。
驚くほど簡単に見分けることができますので、ぜひ、スーパーで確認してみてくださいね。
読んでくださった方のみりん選びの参考になれば幸いです。
また、調味料全般に言えることですが、調味料は商品により原料や製法が大きくことなるものが多い食品のひとつですが、みりん同様、知識がないと判断できないものが多く、大手メーカーを選んでも原料や製法が心配なものが多いです。
そこで以下の記事で基本の調味料の選び方を解説しているので、ぜひ参考にしてみてくださいね!
\そのほかの調味料の記事/
◇
参考サイト:杉浦味淋株式会社
参考書籍:素材よろこぶ調味料の便利帳
コメント