安全な食品の選び方を知りたい
わたしたちの身近な食品には、食品添加物や農薬、家畜への抗生物質や遺伝子組み換え原料など、さまざまな不安要素があります。
極端に安い食品だけでなく、ふつうに販売される食品にもそのような原料や添加物が使われています。
そのため、なにも知らずにスーパーで買い物をすると、そのような汚染物質をたくさん摂取することに!
そこで、この記事では、そのような有害物質を極力摂取しないため安全・安心な食品を選ぶポイントを解説します。
食の安全を大切にするあなたの参考になれば幸いです。
\余計なものを摂り込まない!/
からだにいい食品を摂るより、からだに悪いものを避ける無添加生活がおすすめ♡
- ずぼらな働く母
- 息子(ぼく)のアトピーを食事で改善
- 添加物や農薬をさけた自然な暮らしをしている(5年)
- 家族(主にぼく)想いで添加物や農薬にくわしい
- 無添加食品が好き
食の不安いろいろ
食の不安はさまざまありますが代表的なものを紹介します。
- 野菜の残留農薬
- 家畜や養殖魚への飼料・抗菌性物質(合成殺菌剤・抗生物質)・ホルモン剤
- 食品添加物
- 輸入食品や遺伝子組み換え作物
食の不安①:野菜の残留農薬
日本の農薬事情には2つの問題があります。
- 農薬の使用量が多い
- 毒性の強い農薬を使っている
農薬の使用量が多い
日本は常に世界3位以内にランクインするほどの農薬大国です。
世界と比べても使用基準がゆるいため、残留農薬基準を上回っていたため日本の作物が輸出できない!なんてことも。
毒性の強い農薬を使っている
主流で使われる農薬に、グリホサート系農薬・ネオニコチノイド系農薬という2つの農薬があります。
この2つの農薬はいずれも使い勝手がよいため、世界中で使われるようになりましたが、使っていくうちに、ひとへの影響が懸念されはじめました。
- 発がん性
- 白血病
- アレルギー
- 神経毒
- 遺伝子毒性による次世代への影響
このような事態から世界では使用を禁止・規制の動きをとりましたが、日本では使用を緩和したり新しい農薬を承認するなど、世界とは逆行の動きをとりました。
農薬の危険性については以下の記事でまとめています。
農薬は特に子供や妊婦さんが影響を受けやすいので、
お子さんがいる方・妊婦さんはぜひ読んでください!
食の不安②:家畜や養殖魚への飼料・投薬
家畜は、エサ・飼育環境・投薬などに問題があります。
問題点 | 説明 |
---|---|
エサ | 家畜の飼料は安い輸入穀物です。 輸入穀物は遺伝子組み換え作物や、収穫直前の農薬、輸送時のポストハーベスト農薬を使われるため残留農薬値が高い。 |
飼育環境 | 狭い場所での密飼いされる。(身動きが取れないほどに) 狭い場所での飼育は病気になりやすいため、抗生物質が多用される。 |
投薬 | 短い期間で早く出荷するために、抗菌性物質やホルモン剤が使わる。 また、牛肉だとオス牛の肉をメス牛並みの柔らかさにするために、女性ホルモン剤が投与されることも。 |
遺伝子組み換え作物や、残留農薬、薬剤の投薬…どれも目を覆いたくなりますが、これがいわゆる”ふつう”の家畜です。
食の不安③:食品添加物
食品添加物は、決められた使用基準や使用量に沿って使用すれば安全である、と認められていますが以下のような心配があります。
- 安全調査が不十分
- 使用後に発がん性などのリスクが発覚する場合がある
- 実際に発がん性が認められるも使用されている食品添加物が複数ある
- 摂取量が多い(日本人は添加物だけで年4キロ以上)
そもそもの安全検査も不十分ですし、発がん性が懸念される食品添加物が多くの食品に使われています。
WHO(世界保健機構)の国際がん研究機関は、ハムやウインナーなどの加工食品を習慣的に食べる人はそうでない人と比べて、大腸がんになるリスクが高くなると発表しています。
そのような食品を日常的に摂取するのは抵抗がありますよね。
ちなみに、日本人が摂取する食品添加物の平均量は年間4キロ!食塩の摂取量とほぼ同じなんだそう。
食品添加物についてはこちらの記事で解説しています。参考にしてみてくださいね!
食の不安④:輸入食品や遺伝子組み換え作物
日本では禁止されている、収穫直前の農薬散布(プレハーベスト)や収穫後の農薬散布(ポストハーベスト)、遺伝子組み換え作物なども、輸入品としてなら流通OKとなっているものもたくさんあります。
収穫直前や収穫後の農薬散布は、農薬残留量が高くなるため問題視されています。
特に輸入作物や遺伝子組み換え作物は、農薬が高濃度に残留するため気を付けたいところ!
身近な食品だと、とくに小麦製品に気を付けましょう。
以下の記事で、詳しく解説をしています!
特にパンが好きな方は必見ですよ!
安全な食品の選び方のポイント
以上のように、身の回りには、安全とは言えない食品が多く出回っていることがわかりました。
では食品別に安全な食品の選び方のポイントを確認しましょう。
野菜
安全な野菜の基準はこちら。
- 危険な農薬を使っていない(または少量)
- 化学肥料を使っていない(または少量)
そういった安心野菜の選び方のポイントはこちら。
- 表示で選ぶ
- 旬のものを選ぶ
- 化学肥料の少ない野菜を選ぶ
表示で選ぶ
- 有機農作物(JASマークの表示)を選ぶ
-
日本では、「有機農業推進法」に定義されている以下の条件をクリアした農業の方法です。
- 化学的に合成された肥料や農薬を使用しない
- 遺伝子組み換え技術を利用しない
- 農業生産に由来する環境への負荷をできるだけ低減している
※農薬を一切使わないというわけではなく、有機と認められた農薬の使用は許可されています。
よって、有機栽培=無農薬ということではありません。
いま市場に出回っている野菜の99%は、慣行栽培で育てられたものです。
- 特別栽培農作物を選ぶ
-
その農産物が生産された地域の慣行栽培のものと比べて、化学合成農薬や化学肥料をいずれも半分以下で栽培された作物。
旬のものを選ぶ
旬の野菜は、生育が早いため露地栽培が多く、農薬使用量は少なくなります。
また旬の食材は力が強いため、ほかの季節と比べて栄養価が高くなるという利点もあります。
対してハウス栽培は、季節外れの野菜を育てるケースが多く、露地栽培に比べて、以下の心配があります。
- 農薬の使用量が多い
- 農薬残留期間が長い
- 紫外線による農薬分解力も低いため、野菜への農薬残濃度が高い
化学肥料の少ない野菜を選ぶ
化学肥料を多用した野菜の見た目には以下の特徴があります。
- 伸びすぎている
- 色が濃すぎるもの
- 細かい枝根が少ないもの
- 太い直根が目立つもの
また、味覚的な特徴として、葉物野菜は”苦み”が強くなります。
苦みの少ない野菜を見つけたら同じ生産者さんのものを選ぶとよいでしょう。
苦み原因は「シュウ酸」
栽培中に硝酸態窒素(主に化学肥料)を過剰に摂取すると、野菜に「シュウ酸」が多く残ってしまいます。
野菜にとっては栄養過多の状態で、苦みやえぐみの原因となります。
化学肥料を多く使うことで、早く・大きく・安定した収穫が見込めるため、スーパーにある多くの野菜は栄養過多になりがちです。
以下の記事で、残留農薬の多い野菜や、安全な野菜の選び方を解説しているので、ぜひ参考にしてくださいね!
肉類
肉類の安全性の基準は、以下の3つです。
- エサ
- 抗生物質
- 飼育環境
鶏肉に関しては「抗生物質不使用」のものは全体の15%ほど
そういった安全基準を考慮した安心肉の選び方のポイントはこちら。
- 表示で選ぶ
- 脂肪が少ないもの
- 産地や銘柄で選ぶ
表示で選ぶ
飼料や、飼育方法などにこだわりを持っている肉には、きちんとそのことがアピールしてあります。
具体的には、以下のような表記です。
- 抗生物質や合成殺菌剤を使用していません
- 無投薬飼育
- 遺伝子組み換え飼料は不使用
以下のブランドは、そういった点にこだわっており安心かつ、比較的に入手しやすいので、おすすめです。
普通の「国産」のお肉とは調理中のにおい・味が明らかに違います!
是非比べてみてください!
こちらの記事で、スーパーで購入できる抗生物質不使用の鶏肉を紹介しているので、覗いてみてください!
脂肪が少ないもの
肉類共通していえることとして、飼料などに含まれる農薬や抗生物質の特徴は、脂肪にたまりやすいと言われているため、脂肪分が少ないものを選びましょう。
産地や銘柄で選ぶ
まず「外国産」と「国産」がありますが、まずは「国産」を選びましょう。
一番の理由は日本では禁止されている成長促進を目的とした「ホルモン剤」の投与。
さらには、遺伝子組み換え飼料や抗生物質も心配!
そして、牛肉なら「和牛」、豚肉なら「黒豚」、鶏肉なら「地鶏」などを選びましょう。
銘柄肉はそれぞれ、農林水産省などが、飼育期間や飼育方法、飼育条件などを定めている場合が多く、「国産」よりも好条件で飼育されている場合が多いからです。
「国産」ならと安心していたのに…
産地や銘柄で選ぶ①:牛肉
「和牛」をえらびましょう。
和牛はもともと食肉専用に飼育しているため、品質がよく、抗生物質や女性ホルモン剤などの不安が少ないのです。
国産牛とは違うの?
国産牛は、ホルスタインなどの乳牛種のオスを去勢し、食肉用にしたものなどです。
そのため、肉を柔らかくする女性ホルモン剤や、抗菌性物質の心配があります。
「○○県産」と記載があっても「和牛」と表示していない場合は、ほとんどが「国産牛」です。
また、外国で生まれ育った牛も、生きたまま輸入して日本で肉処理をすれば「国産牛」となります。
産地や銘柄で選ぶ②:豚肉
おすすめは「黒豚」
農林水産省が1999年に「黒豚」=「純粋バークシャー種同士の後輩で生産された豚肉」と定義しました。
ふつうの豚は6ヶ月で市場に出せますが、黒豚は8~12ヶ月はかかります。
肥育期間が長いため品質がよくなり、管理状態もよいため、抗菌性物質などの心配が少ないです。
産地や銘柄で選ぶ③:鶏肉
おすすめは「地鶏」。
地鶏は、特定JASとして基準が設けられています。
品種の指定や、飼育期間、飼育方法、飼育密度などが決められており安心といえます。
現在、特定JASで定める在来種は、名古屋コーチン、比内鶏、軍鶏などです。
おいしいのには理由があるよ!
魚
魚の安全性の基準は、「天然魚」か「養殖魚」か?
「天然魚」の中にも「回遊魚」や「近海魚」に分けられます。
天然魚の回遊魚を選びましょう。
天然魚 | 回遊魚 | 汚染物質の不安が最も少ない。 群れをつくって季節ごとに移動するため、一か所にとどまらない分、化学物質などに汚染されることは少ない。 | アジ、イワシ、サバ、サケ、サンマ、マグロ、カツオ、ブリなど。
近海魚 | 穴子、イカ、カマス、キス、キンメダイ、タコ、サワラ、スズキなど。 湾内や沿岸でとれる近海魚は、工場廃水や農薬、ダイオキシンなどの環境ホルモンで汚染されている可能性があります。 そのため、「○○港」や「○○県」などで汚染地域ではないかを確認しましょう。 | |
養殖魚 | アユ、ブリ、真鯛、ホタテなど。 狭いいけすの中で大量に飼育されるため、魚の病気を防ぐ抗菌性物質が使われたり、環境汚染物質が残留するなど、安全性には大きな不安があります。 |
加工品
加工品の安全性の基準は、以下の2つです。
- 食品添加物で見分ける
- 遺伝子組み換え食品は選ばない
くわしく見ていきましょう。
食品添加物で見分ける
おおかたの加工品は、食品添加物が使われているとみて間違いありません。
すべての食品添加物を避けることはほぼ不可能なので、最低限、発がん性のある食品添加物は避けるようにしましょう。
最低限避けたい発がん性のある食品添加物
用途 | 食品添加物 | 代表的な食品 |
---|---|---|
発色剤 | 亜硝酸Na | ハム、ウインナー、明太子、いくら |
着色料 | タール色素(赤色2号、3号、40号、102号、104号~106号、黄色4号~5号、青色1号~2号、緑色3号) カラメル色素(カラメルⅢ、カラメルⅣ) ※「カラメル色素」と一括表示 | コーラやしょうゆラーメンなどの茶色い加工品、紅ショウガ、明太子、駄菓子 |
甘味料 | アステルパーム アセスルファムK スクラロース サッカリンNa | 低カロリーのジュース、 うがい薬、歯磨き粉 |
小麦粉改良剤 | 臭素酸カリウム | パン |
防カビ剤 | OPP OPP-Na TBZ | 輸入かんきつ類、 |
殺菌・漂白剤 | 次亜塩素酸ナトリウム 過酸化水素 | カット野菜、水煮野菜、かずのこ |
酸化防止剤 | 亜硫酸塩(二酸化硫黄) BHA BHT | ワイン、にぼし |
保存料 | 安息香酸Na | 清涼飲料水、栄養ドリンク |
こちらの記事で、食品添加物についてまとめています。
また「これだけは避けたい食品添加物」についても解説している記事があるので、のぞいてみてくださいね!
遺伝子組み換え食品は選ばない
いま日本で流通している遺伝子組み換え作物は、大豆、トウモロコシ、なたね、綿などで、作物そのものが販売されることはほぼありませんが、家畜の飼料や、食用油、加工品の原料やビールなど、さまざまな食品の原料として使われています。
また、日本が輸入する穀物の半分以上が遺伝子組み換え作物だといわれているため、大豆・トウモロコシ・なたねの加工食品には注意が必要です。
加工食品を選ぶ際には、「遺伝子組み換えじゃない」表示がしてあるものを選びましょう。
- 分別生産流通管理済み
- 遺伝子組み換え混入防止管理済
- 遺伝子組み換えでない
- 非遺伝子組み換え
ただし、食用油や醤油など遺伝子組み換え作物を使っても表示義務がない食品なんかもあります。
ただし、これらの表示義務がない食品でも遺伝子組み換え作物を使っていない場合は、あえて非遺伝子組み換えの表示をしてることが多いので、非遺伝子組み換え表示のあるものを選びましょう!
以下の記事で、遺伝子組み換え食品の表示義務のない食用油・醤油の選び方をくわしく解説しているので、参考にしてみてくださいね!
まとめ
安全な食品の選び方をご紹介しました。
農薬や抗生物質、食品添加物など、すべて国の基準は満たしていますが、個人的には安心して食べられるものではないと思っています。
それは調べれば調べるほど、不安や心配に思う部分が出てくるからです。
また、農薬については、こどもや妊婦さん、次世代にまで影響を及ぼすといわれていて、とても恐ろしく感じています。
まったく口にしないのはむずかしいですが、少しでも減らせるよう安全な食品を選びたいですよね。
以下の記事で、安全食品を取り扱う宅配サービスの解説をしています。食の安全を大切にするあなたの参考になれば幸いです。
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参考URL
- https://www.maff.go.jp/j/seisan/kankyo/yuuki/attach/pdf/index-37.pdf
- https://www.maff.go.jp/j/jas/jas_kikaku/pdf/tokusai_03.pdf
- https://www.mhlw.go.jp/topics/bukyoku/iyaku/syoku-anzen/suigin/
- https://www.caa.go.jp/policies/policy/food_labeling/quality/genetically_modified/assets/food_labeling_cms202_220329_01.pdf
参考書籍
- 家庭でできる食品添加物・農薬を落とす方法
- 食品の裏側
- がんがイヤなら、これは食べるな
- 激安食品の正体
- 体を壊す10大食品添加物
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